音楽のはじまりを知ろう
世の中には音楽が溢れています。
テレビやラジオ、ネットの動画やサブスクリプションサービスでの音楽配信サービスなど、どこにでも音楽は流れていて、聴きたい曲があればちょっと検索すればすぐ聞ける現代。
しかし人類の長い歴史の中で社会で音楽を電気的に再生させて流せるようになったのはエジソンの蓄音機が生まれた1877年以降のこと。それまでは人が楽器を演奏してくれなければ音楽は実際に耳にすることのできない大変貴重なものだったのです。
そして、楽器を演奏する音楽でさえ、音楽の父バッハ(1685-1750)を基準とすると(それ以前にも楽器演奏はありましたが)1700年ごろのもので、長い人類の歴史の中では若い部類の文化であるといえます。
それでは、音楽とは人類にとっていつ生まれたものなのでしょうか?
NATIONAL GEOGRAPHICの日本語記事「骨製フルート、人類最古の楽器と判明(英語版はBone Flute Is Oldest Instrument, Study Says)」では、およそ3万5千年ほど前に作られた骨製のフルートが2008年にドイツの洞窟で発掘され、これが世界最古の楽器なのではないかと推定されています。.
楽器とはいいますが使用目的は情報伝達で、例えるならクジラが超音波を発して500㎞も離れた仲間に情報を伝えるように、人間は道具の力を借りて音で獲物や自分の居場所を伝えていたのです。
その後ときに宗教の祈祷行為として、ときに求愛の手段として、さまざまな形を経て現在のエンターテインメントにたどり着きました。
言葉が正確な情報を伝える媒体であるのに対して、音楽は心のエネルギーを音声にのせて空気中へ送り出し発信し、人の感情に語りかけていくもの、と考えます。別の言葉でいえば、感情を音で伝える一つのコミュニケーションの手段なのです。これを裏付けるように近年では脳科学の分野で言語と音楽の共通点を指摘する論文が多数発表されています。
そして、人間は自然界のさまざまな物質を駆使して楽器を作り出し、人間の声以外からも美しい音を作り出して音楽を奏でるようになりました。その一つがピアノなのです。
つまり、ピアノを弾く、楽器を演奏するということは、心の中の音楽を楽器に伝えて発信させることなのです。
(2020年12月現在、かなり短くまとめていますので、この話題だけでも膨大な情報量があります。機会を見つけて追加できたらと思います。)
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