明るい音階 メジャースケール(長音階)
明るいメロディー、ご存知「ドレミファソラシド」の解説です。
音楽では音に名前を付けます。日本で広く知られているのはドレミファソラシドですが、実はこれはイタリア出身の呼び方です。世界的に最もスタンダードなのはラをAとしてABCDEFGA、ドレミファソラシドの順番に並べるならCDEFGABCとなります。音楽の専門用語が日本語に翻訳されたとき、これらのCDEFGABは「ハニホヘトイロ(イ=A)」と名付けられました。
不思議なもので、世界基準はAに割り当てているのに、鍵盤楽器では一番基本となるのはドでありCなのです。この辺はまた別の機会に触れたいと思います。
この講座でも後々音楽・曲の情報を伝達する手段としてアルファベットが主流になります。ドレミファソラシドよりもCDEFGABCに慣れるようにしましょう。
誰もが一度は口ずさんだ、もしくは耳にしたことのあるあのメロディ。音楽理論の第一歩は、このドレミファソラシドをカラオケでキーを変えるように自在に弾けるようになることから始まります。
いきなりキーを変えることからスタートするなんて、なんて難しいところから入るんだ、と思われるかもしれません。
しかしそれは、ドレミファソラシドがどうして成り立っているかを知ることで解決できます。
ドレミファソラシド、一つのドから次に高いドまでのひとくくりをオクターブといいます。ドレミファソラシ、までで7つの音、8つ目でドに戻ることでオクターブということになります。英語でOctaveと書き、Octは8を意味します。タコは英語でOctopus、8本足であることをさしています。(ちなみに、10月をOctoberと呼ぶことにも理由があります。検索してみてください。)
ただし、これは白鍵だけの場合。黒鍵も含めると12の音があることがわかります。12の音一つずつ進むことを半音ずつ上がっていく、といいます(A Half Step)。つまり、ピアノの88鍵は低い方から高い方まで半音ずつ上がっていき、12の半音の集まりが1オクターブです。
白鍵だけで1オクターブ進めていくと、途中黒鍵をまたぐところと、白鍵が隣り合わせになっているところがあるのがわかります。
白鍵のドレミファソラシドで見て見ましょう。
ミとファ、そしてシとドの間には黒鍵が無く、白鍵同士が半音であることがわかります。対して、黒鍵をはさむ白鍵同士のつながりを全音(A Whole Step)といいます。つまり、半音が二つで全音になるのです。全音は二つの黒鍵の間に白鍵が挟まっている場合も全音です。
そうすると、ドレミファソラシドのそれぞれの白鍵同士の関係を並べてみると、
ド→全→レ→全→ミ→半→ファ→全→ソ→全→ラ→全→シ→半→ド
全全半全全全半
もという具合に進んでいくことがわかります。
これがドレミファソラシドの法則です。
この法則に沿って、任意の鍵盤から1オクターブ上がっていくと、どこからでも「ドレミファソラシド〜」に聞こえるメロディを作れます。つまり、キーを変えられるのです。
では試しに半音上げてみましょう。
ドの一つ右隣の黒鍵から「全全半全全全半」の順番で音を出してみると、キーが半音上がった「ドレミファソラシド」になるはずです。
注意!最初の「全」をカウントするのはドからレへ移動するときです。ドを押すのと同時に「全!」とカウントすると正しく1オクターブ弾けないのできをつけてください!
さらに拡張して、ほかのいろいろなキーで試してみてください。これでどこからでもできたら「全全半全全全半」を理解できたことになります(詳しくは後の項目で解説します)。
1オクターブには12の音があると前述したので、全部で12回キーを変えられることになります。これらをどう整理してわかりやすくするかを後ほどまとめたいと思います。
最後に、この「全全半全全全半」で作る音の集まりを「メジャースケール」と呼び、日本語では長音階といいます。後ほど、メジャー(長)に対してマイナー(短)という言葉も出てきます。徐々にいろいろな言葉の関係がつながっていきますので、お楽しみに。
要件: 1
「メジャースケールをさがそう!」をクリア