拍とテンポ
ご自分の手首や首筋、胸を手で触れて「トク、トク、トク…」と繰り返す脈拍を感じることができますか?
この脈拍こそが音楽の起源なのです。
脈拍は英語でビート(Beat)といいます。ビートは音楽のリズムの基本であり、日本語の音楽用語では拍といいます。一拍、二拍などという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
原子の時代に人々はこの拍に合わせて木を叩いたり声を上げたり、踊ったりして音を楽しんでいたともいわれています。
人は静止した状態であれば脈拍は穏やかですが、運動をすると速くなります。また、びっくりしたり怖いことが起こったりするとドキドキして脈拍は速くなります。これは音楽にも同じような効果があって、ゆったりしたスローな音楽を聴いていると落ち着いた気分になったり、ノリノリの速い曲を聴くとテンションが上がって気分が高揚したりスリル感を味わったりできます。
音楽の分野では「速い・遅い」の区分をテンポといいます。そして、それは一分間に何回の拍を数えられるか数字で表すことができます。最もわかりやすいのは60というテンポです。これは一秒間に一回拍を打つ速さになります。テンポを数値で表現する技術は「メトロノーム」としてベートーヴェンの時代に開発されました。
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